ここ1、2年の間に複数のお客からのご依頼で、オンラインショップを構築しました。

過去にもヤフーショッピングや楽天、Amazonなどで商品販売のお手伝いをさせていただいてますが、お客様の事情はそれぞれですし、数年たてばネットの世界も大きく変わりますので、その都度お調べしてお客様に最適な構築方法をご提案しています。

今回は、2022年の段階で調べた結果を元に、「売れるオンラインショップ(ECサイト)を安く作るには?」というテーマで情報をシェアさせていただきます。

予算があるなら楽天市場

まず、副業やお試し的な事業展開ではなく、最低200万円以上の予算が取れて、専任の担当者(もしくは自分が専任でできる)がいるなら、楽天市場をお勧めします。

楽天市場は、「ショッピングモールに出店する」という形式になり、楽天市場という巨大なモールの中に出店することになります。

ショッピングモールと言えば、オフラインの世界では三井ショッピングパーク ららぽーととか、イオンモールなどが思い浮かびますが、楽天市場に出店するということは、このようなモールにお店を出すのと似ています。

オフラインのモールと違う点は、ネットの世界ですから、出店スペースに制限が無いので、審査基準は低く、よほど変なものを売らない限り誰でも出店できます。

ただし、出店するにはそれなりの資金が必要です。

楽天市場への出店にはかなりの労力が必要ですが、それに加えて楽天市場で売れるためにはそれ相当の広告費をかける必要があります。これは知らない方も多いですが、実は楽天市場の仕組みの中では、広告費をかけないと目立ちません。ただ出店すれば売れるというものでもないのです。

しかし、なんと言っても楽天市場のユーザー数はAmazonと並んで1、2位を争うほど多いですから、集客力が高いです。Amazonに比べると出店審査は厳しいですから、その分変な販売業者も少ないので買う側の安心感もありますね。

SEO的に見ても、楽天市場は元々の露出が高いので、出品した商品が検索で出てくる可能性も高いです。

ただ、先ほども記載したように、楽天市場内で広告費をかけないとなかなか売れず、それでも出店費用は高額なので、それなりに資金が無いと厳しいでしょう。

また、機能も豊富でサポートもしっかりしていますが、それなりにネットの知識が有る担当者がいた方が良いです。普段あまりパソコンを触っていないような方にはハードルが高いと思います。

中途半端な計画で出店すると無駄になってしまいます。

昔から楽天市場と覇権争いをしているのがYahoo!ショッピングです。Yahoo!ショッピングも基本的な仕組みは楽天市場と同じですが、楽天市場より出店費用がかかりません。Yahoo!ショッピングは出店費用が無料だったり、月額の利用料も無料なのですが、実際は売上に応じてポイント負担という形で毎月の費用負担がそこそこあります。

楽天ほどの集客力はありませんし、楽天グループには楽天カードと楽天ポイントと言う強力なアイテムがあるのに比べ、Yahoo!ショッピングはずっとTポイントとの連携という点で弱さがありました。

ただ、現在はYahoo!ショッピングはTポイントではなく、PayPayポイントに変わっていますので、今後どうなるのか注目はしています。

予算があればすぐに売上に結び付きそうな楽天市場などのモールですが、もう一つ中止しなくてはいけない点があります。

それは、楽天市場の最大のメリットでもあり、逆にデメリットにもなり得るのですが、それはクチコミです。

楽天市場を使ったことがある方なら、商品のクチコミをご覧になったことがあるでしょう。このクチコミは結構参考になりませんか?

良いクチコミを書いてもらえればその分プラスになりますが、悪いクチコミを書かれると取り返しがつかない痛手になります。

これはAmazonでも同じです。

商品自体の良し悪しはもちろん、梱包などにちょっとした不備があっただけでも悪く書かれたりしますので、悪いクチコミを書かれないように、商品の発送などに最大限の気を使う必要があります。発送の遅れも悪い評価につながります。つまり、しっかりとした社内の体制が必要になるということです。

ジオフィードでは楽天市場出店のサポートも行っています。お問合せは下記までどうぞ。

Amazonは?

予算はないけれど、他社より商品を安く仕入れられるならAmazonもお勧めです。楽天やYahoo!ショッピングは出店までの手続きというか、お店の構築の手間が多くて大変ですが、がAmazonへの出店はそれに比べてとても簡素です。出店のハードルが低いので、手軽に出店するならAmazonはお勧めです。

Amazonの場合、出店する方法が二通りあります。簡単に説明すると、

月額のシステム利用料はかからないけれど、販売手数料は安く抑えられる方法(小口出品と言います)

と、

月額のシステム利用料はかかる(¥4,900/月)けれど、販売手数料が高い方法(大口出品と言います)

の二通りです。

ちなみに、ここでいう販売手数料というのは、商品が一つ売れたときにAmazonにとられる手数料という意味です。この販売手数料は商品のカテゴリーによって変わりますが、概ね10%~15%程度かかります。それに加えて、小口出品の場合は100円が別途かかります。

かなり高いですね・・・

Amazonは手軽に出店ができますが、手数料が高いのです。また、Amazonで手軽に出品できるのは、Amazon内で他の事業者が販売している商品に限ります。他の事業者が販売していない商品や、オリジナル商品を販売するのは少し面倒なのと、楽天やYahoo!ショッピングほどのサポートは無いので、そういう面では苦労します。

それと、Amazonは同じAmazonで出店している事業者の商品との比較がしやすく、同じ商品を売っていれば安い方が売れるのは当然ですから、少なくとも他社と同じ価格で売って利益が出る商品を出品しないと利益があがりません。

ですから、Amazonに出店して利益が出すためには、他社より安く仕入れられるかどうかにかかっています。

ただ、楽天市場同様、SEO的にみると露出度が高いので、利益を出せる商品があるならお勧めです。

また、クチコミのシステムが漏れなく付いてくるのも先ほどの楽天市場での説明と一緒です。

ジオフィードではAmazon出品のお手伝いも行っています。お問合せは下記までどうぞ。

ASPカート

その他にも最近では、

「無料でネットショップが作れる」

というサービスもたくさんあります。

BASEとかSTORESなどが有名ですね。楽天市場やYahoo!ショッピングなどとの大きな違いは、モールの中に出展するのではなく、それぞれのお店が独立しているということです。

イメージとしては、楽天市場やYahoo!ショッピングがイオンモールやららぽーとの中にお店を出すのに似ているのに対して、BASEとかSTORESは路面店のようなイメージです。近所にあるポツンとあるパン屋さんのような感じですね。

手軽に出店できて、手数料も比較的安いので、自分でネットショップを作りたいならこれらのシステムを利用するのもお勧めです。

ただ、実際に売れるかと言われると何とも言えません。これらのASP事業者のサイトを見ると、出店している事業者数が何万店とあるようですが、私自身はネット上で実際にモノを買うときにこれらのお店で買ったことはないです。

また、これらASPの共通点は、商品ページ以外のページがほとんど作れないという点です。例えばショッピングサイトの中にブログを作ったり、イベント案内やキャンペーンの案内などのページがほとんど作れないです。

月額費用が無料で使えるプランだと独自ドメインが使えませんから、そうなるとSEO対策もやりにくいです。将来的なことを考えると、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのモールに出店する以外なら、絶対に独自ドメインにしておくことをお勧めします。

WordPressによるショッピングサイト構築

すべての事業者様にお勧めという訳ではありませんが、安く構築できて、SEO対策もしっかりやれば商品の露出が増えて、なおかつ販売手数料が一番安くできる方法です。

長い目で見ればこの方法が一番お勧めです。

構築費用はホームページ制作業者によって大きな違いはありますが、弊社でお作りしたサイトでは5万円足らずでお作りしました。

デザイン性を求めれば費用は高くなりますが、シンプルに作るなら費用は抑えられます。

WordPressで作るメリットは、

  1. 独自ドメインで作れて、かつ月額費用がASPほどかからない。
  2. 販売手数料がかからない。
  3. SEO対策がやりやすい。
  4. いろんなページが作れて情報発信がしやすい。
  5. デザインの自由度が高い

などでしょうか。WordPressで作る場合はレンタルサーバーの契約が必須になりますので、月額1000円前後の費用はかかります。

逆にデメリットは、

  1. 構築に初期費用がかかる。
  2. 楽天市場やAmazonなどに比べると成果が出るまでに時間がかかる。
  3. 制作業者によっては構築後のサポートがない

思いつくことはこれくらいですが、とにかくランニングコストを抑えられるので、その分販売する商品価格を低くできます。

従って、楽天市場やAmazonなどに出店している事業者より安く販売できる可能性がありますので、Googleなどの検索で人の目にさえつけば売れる可能性が高いのではないでしょうか。

とりあえずWordPressで作っておけば、後からいくらでもデザインは変えられますし、SEO対策で行った施策も将来までずっと引き継がれます。

ジオフィードではWordPressによるECサイト制作も行っています。お問合せは下記までどうぞ。

まとめ

今回は、なるべく費用を抑えてオンラインショップを構築する方法について紹介しました。

ネットショップを構築する方法は様々ですが、それ相当の広告費をかけられるのであれば楽天市場やYahoo!ショッピングなどのオンラインショッピングモールが圧倒的に有利です。ただし、労力や立ち上げにかかる費用、モールの中での競争などを考えると、それなりの計画が必要です。

柔軟に対応できて、運用コストが安く、長い目でみてメリットが多いのはWordPressで構築する方法になります。

いずれにしても、ただオンラインショップを作って、何もせず放置していては先ず売上にはなりません。

これまでも

「オンラインショップを立ち上げたけれど、まったく売れないがどうしたら良いですか?」というお問合せをたくさんいただいています。

このページのタイトルにもあるように、オンラインショップ(ECサイト)を作るには、サイト内の情報を常に更新したり、情報発信をしなければいけませんし、他にもやることはたくさんあります。

ホームページ運営もオンラインショップ運営も同じで、たくさんの人に見てもらうためには、広告費をかけるか、SNSの活用やSEO対策など自社(自分)でコツコツやるかの、最低どちらか、できれば両方をやっていかないと売上には結び付きません。